JICA海外ボランティア便り
南太平洋の楽園
フィジー
- 今回よりJICA(国際協力機構)大阪のご協力により、世界各地に派遣され活躍されている隊員の皆さんのレポートを掲載させていただけることになりました。
大小300余りのサンゴ礁に囲まれた緑の島々からなるフィジーは観光の国である。今でも砂糖の生産は重要な産業であるが、国民を養うだけの力はない。しかし、この国では痩せた人を見なたことがない。むしろガリバーの巨人の国をイメージさせるくらい大きい人が多い。少しの空き地があればダロイモ、キャサバといったイモの類が育ち、これが以外においしい。街中でもバナナやパパイヤの木に実がぶら下がっているが、誰も取って食べようとしない。ここでは誰も飢えることがないのである。
JICA(国際協力機構)シニア海外ボランティアとしてフィジー共和国に赴任し、首都のアパートに女房とともに暮らして1年半になる。日本でフィジーと聞けば、「南の楽園」が通り相場であるが、実は40数年前にイギリスから独立して以来、数回のクーデターを経験し、現在なお軍事政権による戒厳令下にある。でも、軍服姿の人を一度も見たことがないし、人々は至って穏やかである。人口約84万人、半数強が本来のフィジー人で、残り大半がインド系フィジー人。宗教や職域のモザイクを描きながらうまく棲み分けをしている。
郊外にある農業専門学校の校長アドバイザーということで赴任したが、フィジー国立大学設置に伴って農林水産学部として組み込まれたので、自動的に学部長のアドバイザーに。その後も再編が進み、家畜衛生学コースの設置案を引き受けることになった。実はこれでは現役当時と同じ忙しさである。
今回の東日本大震災について現地の多くの人からお見舞いの言葉をもらった。この国は毎年のようにサイクロンによる大災害を経験しているので、自然の猛威については他人事とは考えられないのだと思う。文末ながら、私も遠方からではありますが、今般の地震と津波によって被災された方々に、心からお見舞いを申し上げます。
JICAシニア海外ボランティア
馬場栄一郎
フィジー国立大学、農林水産学部
農業指導、学部長アドバイザー





HOME